税理士として私がやりたいことの一つに、「お金の流れを良くする」と言いました。
この記事ではそのうちの「資金繰りを安定する」の最初として、「資金繰りを把握する」について書きます。
「資金繰り」が一番大事
財務の数字において最も大事なものは「資金繰り(=現金収支)」です。利益ではありません。
なぜ、資金繰りが重要なのでしょうか?
会社はどんなに赤字になってもつぶれることはありません。つぶれるのは現金が無くなるからです。つまり現金が増えたか減ったかを管理することで、会社を存続させることが出来ます。
まずは資金の見える化
「資金繰りを安定する」一歩は、今の資金繰りを知ること、つまり見える化することです。
資金繰りの見える化には資金繰り表を作成することです。
資金繰り表はお金の動き(現金収支)を表すものです。売上を4月にあげて、5月に代金回収するときは、損益計算書の売上は4月に計上されますが、資金繰り表には5月に売掛金の回収として計上されます。
これを実績と予定(あるいは予算)で月次で作成します。
資金繰り表を作成すると、損益計算書の利益と現金収支は必ずしも一致しないことがわかります。損益計算書がプラスの月に資金繰り表の現金収支がマイナスということもあり得ます。
大事なことは、なぜ違うのかの原因を考えることです。
例えば、ある月に設備600万円を買った場合、損益計算書に与える影響は設備の減価償却費(5年償却の場合10万円)だけなので少額ですが、資金繰り表では設備代金600万円が収支マイナスになります。
資金収支と損益の差異の原因を貸借対照表から分析
損益計算書の利益と資金繰り表の収支の違いの分析に役に立つのが貸借対照表です。
なぜなら損益計算書には現金の項目はありませんが、貸借対照表には現金の項目があるからです。
貸借対照表の左側の資産の部を見て現金が増加していないのであれば、他に資産の部のどの項目が増えているか、あるいは負債の部のどの項目が減っているかで現金の動きを読み解くことができます。
例えばある月の利益が100万円とします。ところがその月の現金は増えていません。この場合、現金ではない資産項目の何が増えているかに着目すると、売掛金や在庫が増えているなどの原因が見えてきます。
原因分析をしたら評価する
原因がわかったらこれを評価します。言い換えれば良いことか悪いことかを判断します。
そもそも利益が100万円であれば、現金は100万円増えるのが普通です。
現金が増えずに売掛金になっていれば回収が遅れていないか、在庫になっていればその在庫は必要かを検証しなければなりません。
この積み重ねが資金繰りを安定させる、つまりお金の流れを良くすることにつながります。
まとめ
- 「資金繰り」が一番大事
会社はお金がなくなると倒産する - 「資金繰り」安定のため、まずは「資金繰りの把握」、そのために次のサイクルを回す
- 資金収支の見える化
資金繰り表を作る - 利益と資金収支の差を検証
検証には貸借対照表を使う - 原因を評価
原因は良いことか悪いことか
- 資金収支の見える化
資金繰りを安定させるには、まず見える化、そして利益と資金収支の差を検証して、その原因を評価する、これの繰り返しが自分の会社の資金繰りを把握することになります。

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