【税理士試験 その10】税法理論問題の攻略法①(戦略編)

税理士試験は、会計科目と税法科目があり、税理士試験5科目合格の場合は税法3科目、税理士試験3科目合格+大学院の場合は税法1科目の合格が必要です。

税法科目は会計科目に合格した人の割合が高く、会計科目より受験者のレベルが高くなります。
受験者のレベルが高くなることは試験のレベルが高くなることを意味しますので、税法科目は会計科目より合格の難易度が高くなります。

同様に税法科目において受験生を苦しめるのが、税法理論です。
条文を丸暗記して書く問題(個別理論問題)、複数の条文を組み合せて書く問題(応用理論問題)、事例を法律に照らして税法上の取り扱いを書く問題(事例理論問題)といずれも条文を理解して暗記することが求められます。

そもそも法律の文章なので覚えにくい上、条文の数が多いため、多くの税理士受験生を苦しめます。
当然ですが、私も苦しんだうちの一人です。
この記事では、私が税法理論にどう向き合ったかについて書きたいと思います。

個別理論問題より応用・事例理論問題に注力

税法理論と言えば、条文集を覚えるイメージがあります。
もちろん、条文を覚えなくては話になりません。

しかし、「合格答案を作る」の観点から言えば、個別理論問題より応用・事例理論問題に注力すべきだと考えます。

個別理論問題の高得点狙いはタイパが悪い

理由の一つに、税理士試験の試験時間は120分で、計算に60〜70分使うため、理論問題に使える時間は多くて60分、限られた時間で条文丸暗記の個別理論問題を完璧近く書くのはタイパ(タイムパフォーマンス)が悪いことがあげられます。

個別理論問題を完璧に近い状態で9割取るのと、キーワードや結論などポイントを抑えて7割取るのを比較してみます。

個別理論得点9割7割
得点18/20点14/20点
時間30分20分
暗記時間2倍

配点が20点だとすると、9割で18点、7割で14点とその差は4点です。掛ける時間で言えば、9割の答案を作る時間は7割の答案を作る時間より10分程度多いと思われます。10分を個別理論問題の4点に費やすのであれば、応用・事例理論問題や計算問題に使った方が効率良く得点出来ると思います。
そしてこれにかける準備(暗記の時間)が感覚的ですが、2倍くらいかかるのではないかと思います。

応用・事例理論問題は差がつきやすい

もう一つの理由として、応用・事例理論問題は個別理論問題に比べて差がつきやすいことがあります。
個別理論問題は覚えたものを書くだけなので、それなりに勉強した受験生の中では大きな差はつきづらいです。
一方で、応用・事例理論問題は、問題文をしっかり読み取り解答要求に合わせた答案の作成が求められます。
ポイントを誤って答案作成すれば、大きな減点となるおそれがあります。
また、事例理論問題は税務上の取扱いという結論が解答要求のため、条件を整理して正しい結論を導けなければ大きな減点のおそれがあります。

応用・事例理論問題は、大きな減点を避けるために、時間を掛けて問題の条件を整理して正しい結論またはポイントを捉えた答案作成が求められます。
したがって、応用・事例理論問題の対策にそれなりに注力する必要があります。そして試験時間中は個別理論問題は必要最低限の記載にとどめ、応用・事例理論問題に十分な時間を確保する必要があります。

応用・事例理論問題対策

応用・事例理論問題が重要性は認識頂いたと思いますので、どのように対策すれば良いのかについて説明します。

個別理論を覚えた”テイ”

応用・事例理論問題の対策というと、個別理論を暗記した後というイメージがありますが、私はこの考え方はおすすめしません。
私自身もこのイメージにとらわれていた時期があり、その時期の試験は不合格でした。

個別理論の暗記は「終わらない」というのが正確で、これを待っていては応用・事例理論問題の対策はいつまでも手を付けることが出来ません。

個別理論の暗記と応用・事例理論問題は同時並行で行うのが効果的だと考えます。
具体的にどのようにやるのかというと、下記の通りです。

①応用・事例理論問題のテキストを開く(TACの教材で言えば”理論ドクター”)

②該当する個別理論のテキストを開く

③個別理論のテキストが頭の中に入っている”テイ”で応用・事例理論問題を解く

④解いた応用・事例理論問題の答え合わせをする

個別理論のテキストを見ながら応用・事例理論の問題を解くと聞くと、
「それなら解ける」
と考えるかもしれませんが、実際はじめのうちは個別理論のテキストを見ながら解いても、応用・事例理論問題は難しいはずです。

大事なことは、試験当日に個別理論が頭に入った状態であれば、応用・事例理論問題が解ける状態にしておくことです。

応用・事例理論問題対策が暗記を助ける

応用・事例理論問題対策は、応用・事例理論問題の得点力を上げるほかに、もう一つ効果があります。
それは、応用・事例理論問題対策により、個別理論の暗記の手助けになることです。

応用・事例理論問題対策を個別理論のテキストを見ながら解くことによって、対象の個別理論問題の重要なポイントは何か、押さえるべき税法用語は何かを知ることが出来るため、個別理論のより深い理解に繋がります。

応用・事例理論問題で問われる問題は、各個別理論の重要な論点なので、どのような切り口で各個別理論を理解すれば良いかを教えてくれます。

理解が深まることで、個別理論の暗記は進めやすくなりますので、応用・事例理論問題対策は個別理論の暗記の手助けになります。

まとめ

ここでは税法理論の戦略として、応用・事例理論対策に力を入れるべきということを記載しました。

税法理論問題の攻略法(戦略編)

応用・事例理論問題を解けるようになるには、個別理論の暗記が絶対です。

私が行っていた暗記のやり方については、別の記事で書きたいと思います。

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