【税理士として その10】資金繰りを安定させる⑧ 〜支払利息を減らす方法〜

これまで借金について、どのように借りるのか、いくらまで借りられるのかを書いてきました。

この記事では支払利息はどのように減らす方法を、王道編とテクニック編に分けて書いていきます。

支払利息を減らす 王道編

支払利息は次の式により計算されます。

支払利息 = 借入額 ✕ 利率

つまり、支払利息を減らすには、次のどちらか又は両方を行う必要があります。
・借入額を減らす
・利率を下げる

借入額を減らす 王道編

王道の借入額を減らす方法は、利益をあげて借入額を減らすか、資金繰りを良くして余剰資金減らすかです。

資金繰りを良くする方法については以前の記事で説明しているのでご参照ください。

つまり、借入額を減らすためのお金を作ることで、借入額を減らし支払利息を減らす方法です。

利率を下げる 王道編

王道の利率を下げる方法は、会社の財務内容を良くして金融機関の格付をあげることです。

利率は、会社のリスクによって決まります。
格付の高い会社、つまりリスクが少ない会社であれば、利率は下がります。
一方で、格付の低い会社、つまりリスクが高い会社であれば、利率は上がります。
金融機関は利率を調整することで、貸出のリスクの調整を行っているのです。

したがって、財務内容を良くして金融機関の格付をあげることで利率を下げることが出来ます。

財務内容を良くするとは具体的には、利益率を上げる、自己資本比率を上げるなどですが、企業の規模も一つの要素です。
金融機関の立場からすると、自己資本1千万円で自己資本比率50%の会社と、自己資本10億円で自己資本比率30%の会社だと、後者の会社がリスクが少ないと判断されやすいです。
自己資本比率50%でも、自己資本1千万円だと赤字を1千万円出せば自己資本は無くなります。一方で自己資本比率30%でも、自己資本10億円あれば、赤字を1億円だしても、自己資本はなお9億円あります。
利益率や自己資本比率を上げるのは何とかなるかもしれませんが、会社の規模を大きくするのは短期間では出来ませんし、そもそも会社の規模を大きくすることを望んでいない場合もあります。

王道の利率を下げるは、そういう意味で難しさがあります。

支払利息を減らす テクニック編

ここからは支払利息を減らすテクニックを紹介します。
テクニック編においても、支払利息の次の式を使います。

支払利息 = 借入額 ✕ 利率

支払利息を減らすには、次のどちらか又は両方を行う必要があります。
・借入額を減らす
・利率を下げる

先ほどの王道編では、利益を上げる又は資金繰りを良くすることで借入額を減らす、会社の格付を上げて利率を下げることを紹介しました。

これらの方法は王道ゆえに、時間のかかるものです。
一方で、これから紹介するのはテクニックなので、それがゆえに即効性があります。

借入額を減らす テクニック編

借入額を減らすテクニックとは、
「必要でない時に返して、必要な時に借りる」
です。

ビジネスには多かれ少なかれ季節性があり、繁忙期と閑散期があります。
一般的には繁忙期にはお金が必要で、閑散期にはお金は必要でなくなります。

例えば、
「この3ヶ月は忙しいから、3ヶ月だけ借りる」
という借り方をすれば、借入額が増えるのは3ヶ月だけで残りの9ヶ月の借入額を減らすことが出来ます。

資金が必要だからと、とりあえず期間3年、5年の長期の借入を行うと、
「必要でない時に返して、必要な時に借りる」
が出来ずに借入額が減らない、つまり支払利息を減らせないことになります。

季節性の資金については、短期間の借入にシフトすることで、借入額を減らして支払利息も減らすことが出来ます。

利率を下げる テクニック編

利率を下げるテクニックとは、
「借入額に占める短期借入額の割合を増やす」
です。

一般的に長期の金利は短期の金利より高い傾向にありますが、資金繰りの安定のため過度に長期借入の割合が高くなっているケースがあります。
短期借入額の割合を増やせば、相対的に利率は下がり、支払利息を下げることが出来ます。

また短期借入額は、”借入額を減らす テクニック編“で説明した
「必要でない時に返して、必要な時に借りる」
を実行しやすくなります。

まとめ

この記事では支払利息を下げる方法について、王道編とテクニック編にわけて説明しました。

支払利息を下げる方法

王道編は財務内容を良くすることで支払利息を減らすという目指すべき姿です。
一方、テクニック編は借入の方針を変更するだけで出来るものですが、考え方一つで支払利息を減らすことができますし、そのために資金繰り管理を行うことなどが、財務内容改善の一歩とも言えます。

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